TONY0922のブログ

学んだことを適当に記録していくブログです。主にRuby, Java, PHPで仕事してます。更新頻度はそんなに高くないので、ご了承下さい。

リクルートで学んだ合意形成テクニック

このページはなに?

今、お取引させていただいているお客さん先の社内勉強会でリクルート時代に学んだ合意形成テクニックをご紹介させていただいたのですが、せっかくなのではてなブログにも公開します。エンジニアは技術力が大事なのはもちろんですが、そこに加えて、自分が担当しているプロジェクトを前に進めるための関係者との合意形成を行う機会がたくさんあると思います。僕がリクルートでいろんな失敗を経て、学んだ合意形成のテクニックをシェアできればと思います。是非参考にしてみてください。

今回話さないことと注意点

社内政治や根回しの話はしません。
また、この記事はあくまで僕が心がけているものであり、状況によって取りうる手段は変わるはずなので、あくまで一つの参考情報程度にとどめておいてください。

合意形成とはなにか?

合意形成(ごういけいせい、英: consensus building)とは、ステークホルダー(多様な利害関係者)の意見の一致を図ること。 特に議論などを通じて、関係者の根底にある多様な価値を顕在化させ、意思決定において相互の意見の一致を図る過程のことをいう。 コンセンサスともいう。

https://www.weblio.jp/content/%E5%90%88%E6%84%8F%E5%BD%A2%E6%88%90#:~:text=%E5%90%88%E6%84%8F%E5%BD%A2%E6%88%90%EF%BC%88%E3%81%94%E3%81%86%E3%81%84%E3%81%91%E3%81%84%E3%81%9B%E3%81%84,%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%82%B9%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%84%E3%81%86%E3%80%82

合意形成に至らない2つのパターン

  • パターン1: 相手のやりたいことと違っている(方向性の不一致)
  • パターン2: 自分のやりたいことを理解できてもらえていない(前提の理解不足)

パターン1: 相手のやりたいことと違っている(方向性の不一致)

こんな経験ありませんか?

自分のやりたいことに対して、相手と意見が合わずに、どのように話を進めればいいかわからない。そんな経験ありませんか?また、話をうまくまとめることができずに、時間だけが過ぎてしまい、話が進まずにMTGが終了してしまう、もしくはMTGがズルズル延長してしまうような経験があったりしませんか?

なぜ起こるのか?

自分のやりたいことと相手のやりたいことのズレが整理できていないからです。その場合、お互いが自身のやりたいことだけをぶつけ合って、時間だけが過ぎ去っていきます。昔の僕はこの論点整理ができていなくて、自分のやりたいことばかりを主張して、全然議論が噛み合わずに何度も進捗のないMTGをする羽目になりました(涙)。

どうすればよいか?

1. 自分と相手の主張のズレがどこから発生しているか見つける

まずは自分のやりたいこと、相手のやりたいことのズレがどこから発生しているかを探ってみましょう。相手の話を探って見ると、手段で食い違っているどころか、そもそもの基本方針がズレていることもよくあります。そういったズレはなるべく早く見つけられると議論の手戻りも少なくて済みます。

2. 自分と相手の各主張のメリット、デメリットを整理する

ズレの原因を発見した後は、話を進めるために自分と相手の各主張のメリット、デメリットを整理してみましょう。相手の主張を整理すると自分の主張にも変化が出てくるかもしれません。大事なのは、自分の主張に固執することではなく、新しい情報を踏まえて、プロジェクトとしてあるべき方向を模索することです。

3. 評価軸や優先順位の認識を揃える

お互いの主張のメリット・デメリットを整理したら、いよいよ話を進める議論を行います。まずは評価軸とその優先順位の認識を相手とあわせましょう。プロジェクトや議題によって、評価軸は色々ありますが、開発プロジェクトなら大体、QCD(Quality: 品質、Cost: コスト、Delivery: 納期)が評価軸になることが多いです。(もちろん、他の評価軸もありえます)

評価軸と優先順位を決めた後はそれに従って、議論を進めていけば良いはずです。その際に、また主張が食い違うケースが発生すれば、どこからそのズレが発生しているのかを再度見つけ出し、整理して、決めていけば良いのです。

パターン2: 自分のやりたいことを理解できてもらえていない(前提の理解不足)

こんな経験ありませんか?

自分のやりたいことを相手に伝え終わったときに「なんでこれやるんですか?」と言われたことありませんか?相手は自分のやりたいことは理解している様子ですが、それに合意できるかどうか判断できないようです。これは特に若手エンジニアに多く観測される気がします。

なぜ起こるのか?

自分のやりたいことに対する目的や背景の共有不足が原因です。よく背景や目的の共有を飛ばして、手段や打ち手の説明を冒頭から行ってしまい、相手が話について来れないというケースを散見します。そうなると、相手はこの手段や打ち手が妥当かどうかの判断ができないのです。

どうすればよいか?

1. 自分がやりたいことの目的や背景、仮説を伝える

とくもかくにも、相手の前提知識をアップデートしましょう。自分のやりたいことの目的や背景などを打ち合わせ冒頭で認識を合わせるのも良いですし、事前に資料を作って共有するのもアリです。個人的にはプロジェクトの背景や目的を事前資料としてまとめておくと、多人数との認識合わせに役立ちますし、後続でジョインするメンバーにも共有しやすいので、オススメです。

2. 相手に前提知識がない場合はその共有を行う

目的や背景の他にも議論するために必要な知識が必要な場合はその共有を行いましょう。正しく議論を行うには、双方が同等の知識を持っていることが前提になるからです。

相手の知識がアップデートできたら、あとは上記の「パターン1: 相手のやりたいことを違っている(方向性の不一致)」と手順は一緒です。相手の主張に対して、メリット・デメリットを整理して、評価軸や優先順位をすり合わせて、議論を進めていきましょう。

Q&A

Q: 相手が主張をコロコロ変えてくるよ、助けて!

おそらく相手はそこまで深く考えていなかったり、ジャストアイデアで発言している可能性が高いです。もちろん、それが悪いわけではなく、考えが整理できていないだけなので、その発言の背景や目的を深ぼっていきましょう。

Q: 自分の考えの整理やプレゼンテーションが苦手すぎます、助けて!

僕は新卒の会社で以下を紹介されて以降、今でもたまに読み返してます。オススメです。

ロジカル・プレゼンテーション――自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」 高田 貴久 https://www.amazon.co.jp/dp/4901234439/ref=cm_sw_r_tw_dp_YM1CR978ARBHFVBQ4TM5

最後にひとこと

いらすとやって便利だね! https://www.irasutoya.com/