インタフェースデザインの心理学 を読んだ。(その1)
インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針
- 作者: Susan Weinschenk,武舎広幸,武舎るみ,阿部和也
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2012/07/14
- メディア: 大型本
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【所管】
人間の仕草や癖から画面にオブジェクトをどのように配置したり、
工夫すればよいか等が丁寧に書かれていて、
デザインやUIを勉強する上でかなりの良書である。
かなりこの本を勧める人多いけど、
納得の内容だった。
【読書メモ】
人はパターンで物事を識別する。
物体の配置は空白やグループ化でまとめることによって、内容の理解を促せる。
→ 説明文をあまり置けないスマホ画面ではまとまりで提示すればそれがどういった意味なのかをユーザに直感的に示すことが可能である。
行わせたい単位で機能をグループ化して、表示すると説明を省略できる部分が生まれるかも知れない。
大体の人間は物体を写生させると斜め上から書く人が多い。
→ スマホで使用するデザインは斜め上くらいからの角度で見る画像が良い。
重要な事柄は画面上部1/3らへんに置く。そして、端には置かない。
→ スマホデザインではヘッダ部分に画面の説明やできる操作を置くとユーザを誘導できる。
見ただけでその物体ができることの理解を促す = アフォーダンスを意識する。
→ スマホではボタンを認知できる様に影をつける等。タブレットでは操作しないと表示されないようなものは使わない。(気づかないから)
人は集中しているときに変化を簡単に見逃す。
→ スマホの画面の一部を変更するときは、なんらかのエフェクトを用意しないと簡単に見逃すため、なるべく、ユーザに合図を送ったほうが良い。
記憶は思い出す度に再構築される。
→ 人の記憶は思い出すごとに再構築されていく。また、その過程で人を誘導することによって、相手の記憶を改ざんすることができてしまう。
情報は少ないほどきちんと処理される。
心的な処理には難しいものと優しいものがある。
→ 情報は段階的に提示したほうがユーザに理解させやすい。一度にたくさんの情報を出すくらいなら、クリックを何回かさせた方が、面倒でもよい。また、ユーザは自分がほしい情報を得ているときは多少の面倒は気にしないものであるらしい。たしかにそうかも知れない。
また、人に負わせる負荷は認知 > 視覚 > 運動なので、一つの画面にあれこれ詰めるよりもクリックを増やした方が良いらしい。
自信がない人ほど自分の考えを主張する。
人は他人から考えを強制されることによって、考えをその強制された方向へ自分の主張を変えることがある。
また、人の信念を変えさせる一番効果的な方法はちょっとした事をやってみるように仕向けてみること。
これは自己啓発セミナー系で自信のない人に「自分はできる人間だー!」と叫ばせることで、だんだんその人が本当に自信をつけていくって話と似ているな。
どっかのブラック企業の研修でも無理やり頑張る自分を演出させて、その通りにだんだん考えを向けさせていく的な。
しかし、人の信念を変えさせる方法は子供や部下の方針を変えさせる手段としてはアリかもしれない。
人は物語を使って情報をうまく処理する。
物語は人が情報を処理するのに適した自然な形式である。
伝える情報がいかに無味乾燥でも、物語をつけると興味深く、記憶しやすいものになる。
これはプレゼンや公演でも使える手段だと思う。
アプリをリリースする際にも説明文で物語を入れるとユーザーも興味を持ってくれるかもしれない。
人は「フロー状態」に入る。
人が集中する状態をフロー状態と呼ぶ。
ゲーム系の設計などではフロー状態にユーザを誘導できれば成功する可能性が上がる
ユーザに明確な目的を持たせて、気が散るものを減らす。
達成可能であるために常にフィードバックを与えて、
それがユーザ自身がコントロールしていると思わせられるような仕組みを作る。
とりあえず、続きはその2で。